霜に覆われた、せせらぎ街道。

予定よりも少し早く出られたせいで、
せせらぎ街道に入った頃はまだ午前8時ちょっとすぎ、
特に冷え込んだ日曜日の朝、街道の両側は真っ白な霜で覆われていた。

本来の目的である紅葉よりも、そちらの美しさの方に目を奪われてしまった。
朝の光が届いた場所から順に儚く姿を消していく白いスクリーン。
慌てて車から降り写真を撮るも、変化が速く追いつけない。

気温の低さも手伝ってか、澄んだ空気が心地よい緊張感を生む。

さらに足を伸ばして、棚田が美しい“種蔵”へ。
友人に教えられて訪れたのは3年ほど前だっただろうか。
その時から比べえると宿泊施設もできていて、
里山を保存する動きがさらに活性化されているようだ。

前回はたどり着けなかった棚田の頂上まで上がってみた。
「しんどい‥、滑る‥。」この坂を農具や収穫物を持って
毎日何度も上り下りするのだろうか。
種蔵の語源と、棚田を作った事情と困難さが紹介されているが、
人力で日々運用するのはなおのこと大変だろう。

その棚田に水を供給する貯水池に浮かんだタライの中で
整列する呑気な表情のアヒル君たちが、その苦労をしばし忘れさせてくれた。
それにしても何に使われるのだろうか、聞いてくるべきだった。

古川の街に戻り本日の宿泊地へ。
「寒いですねぇ〜、道が凍ってしまわないかと心配でした(笑)」
「そうですねぇ、2℃でしたから今朝なんかはクルマのガラスが凍みてました。
明日の朝、道路は大丈夫だと思いますけど、
またガラスは凍みるかもしれませんねぇ。」

“凍みる”、日常会話ではあまり馴染みのない言葉だ。
そういえば高野豆腐のことを「凍み豆腐」と呼ぶなぁ。
名古屋だと「窓ガラスが凍る」って言うかなぁ〜。
と、ぼんやりと思う飛騨古川からさらに奥へ入った宿でした。

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