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旧知の街並みで鮮烈な生命感に出会った、瀬戸旧山繁商店。

高北幸矢さんのインスタレーション×旧山繁商店
『落花、瀬戸千年。』にお邪魔した。
国登録有形文化財である旧山繁商店の日本間に並べられた
夥しい数の瀬戸焼の陶器(倉庫に眠っていたものだとか)。
その高低差が造るグラデーションのスペースは
森なのか? 扇状地なのか? はたまた生物の体内なのか? 
その隙間に床の間から溢れ染み入る木彫の椿は、
風? 水? または鮮やかな血液なのか? 
いずれにしても伝わってくるのは圧倒的なその生命感。

随分前にこの会場界隈は何度も巡ったが、
この一連の建物群に訪れる機会はなかった(文化財登録前だったのか、
当時は情報がなかったと記憶する)。
以前訪れた時よりもアーケードのある商店街には新しいお店が増え、
賑わいを取り戻しつつあるようだ。
“藤井聡太5冠”効果も一役買っているか?

私の亡き母の実家は、この地が終着駅の名鉄瀬戸線沿線。
物心つく頃から慣れ親しんだ“瀬戸電”。
床が木製で、扉が手動(!)だった普通電車を知るギリギリの世代だ。
昔の瀬戸の街を知っている身からすると、
新しい施設や店舗が増えていくことが
嬉しくもあり寂しくもあるジレンマに陥る。

家原利明さんの作品展示『こわすのはかんたんだからね』へ。

会場で完成された作品が観られるのは、
額装された写真と制作風景の動画の中のみ。
実際に目の前にあるのは、それが“こわれた”ものだ。

かつて作品だったそれらは、
地元一宮で作られたハイブランドにも使用される
高級服地に描かれた作品の断片。
蛍光色の塗料を纏ったモノトーンの布は、
緻密な織と柔らかさからその上質さが窺える。

かつてこのノコギリ屋根の工場でも数多くの機織り機が、
夥しい量の繊維製品を世に生み出したことだろう。

ただ、この場所は壊れることなく新たな価値を与えられた。
『エキノコ玉ノ井』。

訪れた者は完成品を見ることができない展示を通して
“壊すこと”の容易さと“残すこと”の難しさ、
そして何より“残すこと”の重要さを実感させられることになる。

新調されたスケルトンの壁の前はローカル線の終着駅。
列車到着の数分後には始発駅に姿を変え
2両編成の赤い電車は反対方向へ滑り出す。
その当たり前のことが続いていることもまた
この展示のコンセプトに繋がっているのだ。

家原利明さんの展覧会『家原美術館 2021』へ。

久しぶりだ。

DMを頂いて、いつものように予備知識をいっさい入れず、
ぶっつけ本番で現地に向かう。
これが『家原美術館』鑑賞の極意だ。

もうひとつのポイントはその道程。
名鉄尾西線奥町駅から木曽川沿いの舗道を歩く。
川から街に入ると、ノコギリ屋根の工場から
機織り機の大きな音が聞こえてくる。
頭に浮かぶのは『ガチャマン』という言葉。
そう、ここは繊維の町「一宮」。

現地に到着すると、
程なくこの極意が正解だということを確信することとなる。
会場は『惣sow(そうそう)』レンタルスペース。
昭和初期に建てられたという蔵のある和洋折衷のお屋敷だ。
まさに家原さんのためにあるような建物。

彼の作品たちはこの空間の中を自分で歩き回って、
好きな場所を自ら見つけてそこに収まっているように見えてくる。

ここに長く留まっていると、
どこからが作品でどこからが背景(会場)なのか、
その明確な境界が徐々に失われていく。
この建物が建てられた時から
そこにあったのではないかとさえ思えてくる作品も少なくない。

あの古いノコギリ屋根の工場も、
実は彼のインスタレーションなのでは?

https://aoaocuq.blogspot.com

『A LONG V・A・C・A・T・I・O・N』 40周年。

今でも時折聴きたくなる名盤
大瀧詠一さんの『A LONG VACATION』。
40年も経っていたなんて‥。

インスタの広告がきっかけでロゴTを購入。
お馴染み永井博さんのイラストが入った
レコードジャケットデザインのものが
この時点では売り切れていたのだが、
現在は再入荷している模様で購入思案中。