久々に面白い映画を観た気がする。
究極のトリクルダウン実証。
そのトリクルダウンが起きにくい理由を端的に表した映画だと思う。
富む者と貧しい者との明確な区別。
そしてそれらが一瞬にして入れ替わる不条理。
富を分配して階層の隔たりを無くそうと、
共産主義的手法を取り入れようとする女性の試みも儚く敗れ去る。
全編に漂うえも言われぬ雰囲気はソ連映画『不思議惑星キン・ザ・サ』。
ワンシチュエーションで低予算ながら高品質であるところは映画『キューブ』。
設定の不自然さを超越した面白さは映画『キラー・メイズ』。
それぞれの映画を思い起こさせてくれた。
そして、なんと言っても頭の中に残るのは、
「パンナコッタは伝言だ」という希望の言葉だ。