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旧知の街並みで鮮烈な生命感に出会った、瀬戸旧山繁商店。

高北幸矢さんのインスタレーション×旧山繁商店
『落花、瀬戸千年。』にお邪魔した。
国登録有形文化財である旧山繁商店の日本間に並べられた
夥しい数の瀬戸焼の陶器(倉庫に眠っていたものだとか)。
その高低差が造るグラデーションのスペースは
森なのか? 扇状地なのか? はたまた生物の体内なのか? 
その隙間に床の間から溢れ染み入る木彫の椿は、
風? 水? または鮮やかな血液なのか? 
いずれにしても伝わってくるのは圧倒的なその生命感。

随分前にこの会場界隈は何度も巡ったが、
この一連の建物群に訪れる機会はなかった(文化財登録前だったのか、
当時は情報がなかったと記憶する)。
以前訪れた時よりもアーケードのある商店街には新しいお店が増え、
賑わいを取り戻しつつあるようだ。
“藤井聡太5冠”効果も一役買っているか?

私の亡き母の実家は、この地が終着駅の名鉄瀬戸線沿線。
物心つく頃から慣れ親しんだ“瀬戸電”。
床が木製で、扉が手動(!)だった普通電車を知るギリギリの世代だ。
昔の瀬戸の街を知っている身からすると、
新しい施設や店舗が増えていくことが
嬉しくもあり寂しくもあるジレンマに陥る。

文字通り、瀬戸「窯垣の小径」。

文字通り小径なので公道と私道の判別がし辛く、
ぼやっとしていると沿道のお宅の庭や、
作業場の敷地内へ入っていってしまう。

ウェブサイトの地図上では道があるようなのだが、
行き止まり(恐らく私有地)になって
毎回どうしても通り抜けられない道がある。
今度こそは地元の方に尋ねてみねば。