好天を維持しつつ、嵐山から奥嵯峨野へ。

大河内山荘を出て清凉寺へ向かう道中、予定していなかった場所で声をかけられ、隠れ家のような建物に案内された。小さなお庭や美術品のコレクションを拝見し、長々とお話をした後予定のコースへ復帰。これぞ道草。

清凉寺から祇王寺へ。ここは初めて。
天候はやや悪化。ただ、時折小雨が降るような空模様は、この場所にとってはより魅力を増す好条件のようだ。その証拠に雨に光る苔庭に入ってくる人たちからは、一様に感嘆の声が漏れていた。

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山行きの苦行を忘れさせる、可愛い目をした鹿との出会い。

2日目はいよいよ鞍馬から貴船へ。

前回と同じコースを辿り鞍馬寺。

過ごしやすくなったとはいえ、九十九折の山道はかなり応える。
時折降り出す雨が、山の色をより濃く重いものにする。
おどろおどろしい“木の根道”を越え、ふくらはぎがパンパンになり始めた頃、視界の端に何やら動くものが‥、「すは、クマか?」
そこには首を傾げながら、朽木を鼻先で探る華奢な鹿くんが。
彼(彼女)はみるみる近づいてきて、驚く私を尻目に手が届くほどの距離を保ちながら私の行く手を悠然と横切っていったのだった。
そんなこんなで貴船に到着。

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