離夢人とは。

 ブログ”離夢人”はじめた。ブログ”最上階の角部屋”に続いて2本目。

 こちらではクルマに関することを書こうかと思う。が、私の車は新車から乗っている平成11年製のトヨタスープラ。シガーライターをUSBコネクタに替えた以外は、ほぼカタログモデルだ。
 クルマをいじるネタもなく、速く走るネタもなく、ブログのテーマにするには何とも心許ない。

 クルマはオリジナルのままがいちばん美しい、と信じている。元来百戦錬磨のプロの作り手のセンスに、素人がかなうはずがない。街を走るドレスアップカーという類のものを見れば、答えは明らかだ。
 特殊な例を除いて、欧米の映画などに登場する日本車が、日本で走っているものと同じなのかと疑問に思うことがしばしばある。それらは素っ気ないほどシンプルで、色味の関係もあって見事に風景に溶け込み美しい。余計な手が加えられていない故の結果だろう。

 『離夢人』とは、私が高校生の頃乗っていた自転車につけた名前。ブリヂストン製で輪行仕様のランドナーというタイプのものだった。今時はあまり流行らない小旅行用だ。
 アルファベットのシールをフレームに並べて貼っていた。スペルはLimousineではなくRimjin。そこはリムジンではなく、あくまで離夢人だったのだ。

 ほら、クルマの話を書くといっておきながら自転車の話になっている。もうすでにブログの住み分けが怪しくなりはじめている。大丈夫か?私。

【2015年1月23日追記】
ブログ『離夢人』はブログ『最上階の角部屋』のカテゴリー「car(リムジン)」として併合しました。

レーザーディスクでの最後の映画。

「まだ動いた」正直な感想だ。

観てみたのは、映画『インデペンデンス・デイ』。
レーザーディスクで買った最後の映画だ。
媒体自体は内容に比して、豪華2枚組でずっしりと重い。
3面に渡る長編映画だ。
ハードの方も、長い間電源すら入れていなかったにもかかわらず
何の問題もなく再生してくれる。
最近のものと違い、駆動部等のしっかりとした造りや
安定感のある動きには新鮮さすら感じる。
それに引き換えその画質たるや‥。
当たり前だがこの部分だけはいかんともし難い。

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コルトレーンと足穂。

ジョン・コルトレーン『Steiiar Regions』聴きながら、稲垣足穂を読むと‥。

綿菓子みたいなもの。そこに漂っているものをただひたすら絡め取り、
自分の思うままに紡いで、予期できないタイミングで宙に放ってみせる。
それを受け取るか、地に落ちるまま見過ごすかは受け手次第。
全く媚びていない。Art? そんな定義すらもうどうでもいい。
運よくそれを受け取ることができれば、それを判断する資格を得る。

瓦解していく哀れな既成の価値観を笑いとばしながら、
自分の頭の中からちっぽけなエセを追い出し、ただ身を任せていればいい。
しばらくブームが続きそうだが、危険な組み合わせであることだけは確かだ。

富山県立近代美術館へ。

来週、富山へ行こうと思う。

富山県立近代美術館へ
『第10回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2012』を観にいく。
3年に1度のこの公募展に、最初に行ったのはいつだったろうか。
猛烈に暑かったことだけは覚えている。
富山はこの時期フェーン現象でとにかく暑い。
名古屋のジメジメした暑さとは違い、
フライパンの上で炒められているような暑さだった。

最初に行ったのは事務所勤めの頃。
その後、独立してからこの美術館へ行ったおり、
経費を会計処理する際に、
会計事務所の担当者さんから問いつめられた。
「この方はどなたですか? ご関係は? ……トヤマチカミさん。」
と聞かれ、ドギマギした私は「ひ、ひとではありません……」。

私はこの時かかった経費を、
「富山近美」と省略して帳面に記載していたのだった。

ここ数回は行けていなかった。
その間に美術館自体も変化しているようだ。
2011年に「ミルゾー」というマスコットキャラクターができている。
永井一正氏のデザインによるものなので、
まさかゆるキャラとは呼ばせていないだろうが、ちょっと心配ではある。

諸々に想いを馳せながら、幻の富山近美さんに会いに行く。

『一千一秒物語』

『一千一秒物語』稲垣足穂著。

恐るべし。まだ読みはじめたばかりだが、恐るべし。
地下鉄のホームで読んでて、目の前に車両が到着したのに気づかなかった。
冒頭の『一千一秒物語』には句読点がない。
その不思議なリズム感であっという間に異空間に引き込まれる。
出勤途中に読むのはいかがなものか…。
出だしから、一日のリズムがおかしな調子になってしまう。

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